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ストレスで歯が溶けるって本当?思わず二度聞きたくなる話。
こんにちは。下目黒・目黒駅エリアの歯科・歯医者の【ルートデンタルクリニック】です。
えっ? ストレスで歯が溶ける?
最初に聞いたとき、私も「いやいや、さすがにそれはないでしょう」と思いました。でも、実はこれ、本当の話なんです。ちょっと怖いですよね。
日々の暮らしの中で、ストレスを感じない日はほとんどないと思います。仕事、家事、人間関係、いろんなことで知らないうちにストレスはたまっていくもの。でも、そのストレスが歯にまで影響するなんて、なかなか想像がつかないですよね。
実は、ストレスがたまると私たちの体はさまざまな反応を起こします。そのひとつが胃酸の分泌。ストレスで胃酸が増えて、それが逆流してくると……これが歯をじわじわと溶かす原因になるのです。専門的には「酸蝕症(さんしょくしょう)」って呼ばれています。
とくに寝ている間は、無意識のうちに胃酸が逆流しやすいんですよね。だから、朝起きたときに口の中が酸っぱく感じる人は要注意です。それに加えて、ストレスが強いと歯ぎしりや食いしばりが増えることも知られています。これがまたやっかいで、歯の表面をすり減らしたり、ひびを入れたりするのです。しかも削れた部分は酸に弱くなるので、さらに溶けやすくなるという悪循環。
とはいえ、ストレスをゼロにするなんて現実的には難しいですよね。私自身も「リラックスしなきゃ」と思いながらつい忙しさに追われてしまう日があります。だからこそ、できる範囲で対策をしていくことが大切なのです。
たとえば寝る前に深呼吸してみたり、リラックスできる音楽を聴くのもおすすめです。もし胃酸の逆流が気になるなら、寝るときに枕を少し高めにしてみると楽になりますよ。それから歯ぎしりが心配な方は、歯科医院でマウスピースを作ってもらうのも効果的です。
歯は一度傷つくと元には戻りません。でも、気をつけて生活すれば守ることはできます。もし「もしかして?」と思うことがあれば、遠慮せずに歯医者さんに相談してみてくださいね。
参考資料
- 日本歯科医師会「酸蝕症の基礎知識」
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「逆流性食道炎と生活習慣」
- 日本口腔衛生学会「ストレスと口腔内トラブル」
- 松風株式会社「歯ぎしりと酸蝕症の関係」